2023年04月21日
トンネル巡りで思わぬ出逢い!
今回は、なんとも悲惨な「トンネル」のお話です、お名前は旧石部トンネル.. 東海道本線の延伸の為に、明治21年
連続する「磯浜トンネル」と共に誕生.. 両者で「東海道本線」の静岡~大崩れ(磯浜)~焼津間 を担っていました!
運命の悪戯か.. この旧石部トンネル(石部/磯浜トンネル)は竣工後に、別件の弾丸列車計画で昭和18年完成の
「日本坂トンネル」が当計画の頓挫で一転 東海道本線へ転用される事に.. 行き場を失った石部トンネルは失業?
なんと 路線毎!一般道路に転用させられてしまった..それでも、地域の川崎街道(旧県道150号線の前身)として
活躍していたが.. その後「新幹線の開通」で 「日本坂トンネル」を奪われた、東海道本線が出戻ってきて.. 元々の
旧石部トンネルを通すことになって.. と 前代未聞の波乱に見舞われて.. なんとも悲惨な 歴史のプロローグ(^^;
先ずはこれをご覧下さい..昭和23年9月15日 来襲のアイオン台風で坑門が崩壊.. 後に海岸へ崩落してしまった
哀れ「旧石部トンネル」の坑門..崩落直後に修復を断念.. 廃棄された.. 後は更なる崩落、海岸食に任せてこの姿
近代にも、更なる不運が襲う.. 2007年5月に2回目の崩落もあったが、まんま放置され.. 何とも悲惨なお姿に!
<<画像クリックで 拙作ブログ【撮り撮り日紀】(黒背景)へジャンプ.. 関連記事をご覧頂けます>>

大崩れ海岸に崩れ落ちた、旧「東海道本線..旧石部トンネル」の大崩れ側下り線の坑門の遺構です.. 大崩れ海岸の
崩落現場、波打ち際に散乱している レンガ瓦礫は割れた坑門の残骸。 (2005~7年の筆者撮影&参考画像1枚)
「東海道本線」と云えば、日本の大動脈.. 多くの人や物が頻繁に行きかった事か.. しかし何とも無惨な現在のお姿..
何故にこんな酷い事になってしまったのか? 断片的には知っていたのですが.. この際本格的に調査する事にした。
事の起こりは、昭和23年9月のアイオン台風の被害で、旧石部トンネルの焼津側、海側坑門(下り線側)の半分」が
大崩海岸へ崩落した事・・ 元々不運な生い立ち.. だったのですが.. これを起点に 更なる波乱の経歴を辿る事に!




アイオン台風で崩壊:旧石部トンネル焼津側 下り線の坑門..その後こんな姿に 上り線坑門は踏ん張って無事!




崩壊を免れた旧石部トンネル上り線坑門 海岸に落ちた下り線坑門 割れてしまった坑門 遠くに海上橋が見える




2回目崩落直前の旧石部トンネル坑門 2回目崩落後 旧石部トンネル上り下り坑門 2007年6月全て筆者撮影!
訪ねて思わぬ出遭い.. 驚いた事に この3本それぞれ.. 意外な生い立ち.. 経過を辿った事が分かってきた@^^/
実は.. かねてから、このトンネルについては不可解な謎.. を抱えていたが、訪問をきっかけに再燃する事になった
現地に何回も通って、見聞&ヒアリング調査、図書館などでの関連書籍や情報等.. 記録探査、またWebでの関連
情報を検索&調査等々で.. ここに至ったいきさつ.. 経過や実態が、少しづつ分かってきました!
調査行の最中の 2007年5月.. には新たな崩落も有って、さらに惨めなお姿になってしまいました.. これら一連の
出来事や調査過程の説明は長くなるので省略し、調査結果を 1。と2。と3。に、更にこのブログでもまとめました!
現在の状態は下の通り何の変哲もないトンネル..だが、過去に遡ると、太平洋戦争..の時代に翻弄された歴史が..
左)現在のJR東海道本線「石部トンネル」..今は亡き「磯浜トンネル」と「石部トンネル」後に再掘削して1本化された
右)新幹線の「日本坂トンネル」.. 過って弾丸列車計画で造られた広軌仕様のトンネル、一時は東海道本線で運行




現石部トンネル(旧磯浜トンネル)焼津側坑門 同静岡側坑門 新幹線日本坂トンネル焼津側坑門 同静岡側坑門
不可解な謎とは何っ?話せば長くなるので.. こちらの過去ログ 1:磯浜トンネルの謎を.. 解明の結果のレポートは
こちらの過去ログ 2:磯浜トンネルの解にて!最近の崩落.. をも含めた現状は、こちらの「続報」で、現在までの、
探索や発見.. 焼津市編纂室や長老へのヒアリング結果等.. ここまでの調査経過.. 結果を通してご覧頂けます!
解けなかった謎とその解.. 最近の編纂.. 過去記事はこちら 「東海道本線:石部/磯浜トンネルの謎」を参照下さい
後に思わぬ出逢いから.. 謎は解消しますが、過去記事 「東海道本線:石部/磯浜トンネルの解」もご一読下さい!
「東海道本線:石部/磯浜トンネル」総集編は拙作ホームページのこちらやこちら更に こちらにもレポがあります。
と いう事で、捨て置けない悲劇のトンネルのお話、投稿せずには終れず.. 閲覧有難うございました(@^^)/~~
古い記事、画像ばかりで恐縮ですが、もう撮れない場なので、ご容赦を.. 肩こりの息抜きにこちらなど..いかが?
Posted by あんせるめ at 10:30│Comments(0)
│史跡散策